PBスイスツールマイナスドライバー(120.1-75)

pacotaka

2015年01月20日 20:46

アマゾンからとっておきの品が届きました。PBスイスツールのマイナスドライバー(1番)です。ドライバーで1400円(送料込)とか信じられます奥さん?




本当はこんな高いもの買いたくなかったのですが、買わざるを得ない事情がありました。

先日、管釣りリールのヴァンキッシュを後先考えずに分解し続けていたところ・・・

①ストッパー周りの部品を吹き飛ばす
 (分解図でいう「#61ストッパーバネガイド」および「#62クリックバネ」
②隠しネジ周りの部品が外れてしまい、リールを完全に分解しないといけなくなる
ボディを固定している三つのネジの一つがほとんど舐めてしまう

という災難に遭いました。ええ、僕がタダのバカなのですが。


 このうち①に関しては釣具屋さんにリールパーツを発注することで解決できるのですが、②に関しては③を解決してボディを開けないとどうしようもありません。したがって、③が解決できない場合、プロに修理を依頼するしかない、という状況ですね。
 メーカー預りとなれば、たぶん3000円以上は掛かってしまうのと、2,3週間はリールが使えないので、なんとしてもそれだけは避けたい。

 とにかく③のネジ(「#74固定ボルト」)を何とかしないといけない、ということで藁にもすがる思いで、ドライバー界の最強王者と名高いPBのドライバーを発注したのでした。


結果は上々でした!


そもそも②の隠しネジってなんなの?という話ですが、シマノの一部のスピニングリールで使われている、ボディカバーを固定するネジのことです。これが小さい穴の奥(リールのハウジング内部)に隠れています。

つまり隠しネジをきっちり固定できないと、ボディカバーがハズレっぱなしということです。



この隠しネジ、普段は「#101ボディガードカラー」という部品とセットでリールに固定されてはいるんですが、一旦外した後にリールを揺らしたりしますと、ボディガードカラーともどもハウジング内部の隙間にズレてしまいます。こうなってしまうとボディを完全に開けない限りは修復不能です。


で、ボディを開けるためには三つの固定ボルトを緩める必要があるのですが、そのうちの一つがどうしても開かなかったのです。
それが、下の画像の左側のボルト(オイルインジェクションの上にある小さいネジ)です。



工場出荷状態ではものすごくきつく締められているようで、手持ちのプラスドライバーは全滅し、ネジ山を舐め始める始末。
ネジ山が完全に舐めてしまう前に、マイナスドライバーに頼ることにしましたが、このドライバーのサイズも非常にシビアです。

マイナスドライバーの刃幅が小さなものではネジ穴を舐めてしまいます。反対に刃幅ないし軸径が少しでも大きいと、当該ネジの周りが非常に狭く設計されているので、そもそもドライバーが入りません。

そう、軸の太さもシビアなのです。刃幅的にはおそらく3.5mm程度なのですが、手持ちのマイナスドライバーで当該サイズのものは、軸がもっと太くなっていて使えませんでした。

そこでPBスイスツールの120-1-75というサイズのマイナスドライバーを買ったのですが、これは刃幅が3.5mm、軸径も3.5mm。先端部から少し手元側に向かって僅かに広がっている部分はあるのですが、なんとか問題の箇所に収まるサイズでした。


試してみるとサクッと開きました。これまでプラスドライバーで鬼のように力を込めても微動だにしなかったネジが、ウソみたいに、サクっと。


PBの120という銘柄の特徴は、おそらく精度が高いことが一つ。僕はこれまでベッセルという日本のメーカーのものを使ってましたが、入るはずのネジに入らなかったり、ということもありました。
さらに、グリップエンドが回転する仕様なので、垂直方向にドライバーを抑え付けながらネジを回すのが楽です。
同様の機構は時計用の精密ドライバーなどにもありますが、精密ドライバーのグリップは大抵金属製のため指に馴染まず回転のトルクが掛かりづらいです。PBのグリップは樹脂素材なので指にフィットし、回転のトルクが生まれるのだと思います。

もはや「日本のものづくり」とか「ドイツの技術は世界一ィッ」どころのはなしではありません。
格の違いを見せつけられました。スイス、スイスですよ。
リール分解用のドライバーは全部PBで揃えたいとさえ思いました。
(まあ、良いお値段過ぎるので、一気には買えませんが…)


とりあえず隠しネジおよびボディガードカラーを然るべき位置に戻して組み直しました。下の画像の白いパーツがボディガードカラーです。


今回はオイルアップ・グリスアップが目的ではないのでスルーしましたが、それにしてもグリスたっぷりですね。



あとは釣具屋に発注したパーツが来れば元通りです。
メーカー送りにはならなさそうで大変安心いたしました。

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